■ルームランプをCOB LEDにする場合の電流制御

面発光でブツブツ感が無く、大変明るいCOB LED。写真の50mm×20mmのタイプをよく見かけるようになりました。

ルームランプをCOB LEDにする場合の電流制御

ルームランプとしてヤフオクやAmazonなどで安く売られていますが、抵抗やLEDドライバーで電流制御をしないでバッテリーに直結すると数分間で焼き付いて切れてしまうので購入時に要確認です。


■50mm×20mm COB LEDをバッテリー(電源)に直結した場合の消費電流

ルームランプをCOB LEDにする場合の電流制御

12Vで160mA(1.92W)。表面温度は50℃ほど。ここから電圧を上げていくと急激に輝度が高まっていきます。


ルームランプをCOB LEDにする場合の電流制御

13Vで370mA(4.81W)。表面温度は90℃ほど。電圧を1V上げただけで倍以上の電流を消費しています。


ルームランプをCOB LEDにする場合の電流制御

14.4Vで790mA(11.376W)。表面温度は150℃以上。2分30秒後に焼き付き切れました・・・。 このとおり自動車のバッテリーに直結した場合は危険であることがわかるかと思います。


■抵抗による電流制御

ルームランプをCOB LEDにする場合の電流制御

最も安く簡単に電流制御をする方法は抵抗によるもので、赤矢印のプラス線をカットして酸化金属皮膜抵抗を接続しました。


ルームランプをCOB LEDにする場合の電流制御

上記条件で電流制御の抵抗値を求めると(14.4V-12V)÷0.15A=16Ω、 抵抗の電力は(14.4V-12V)×0.15A=0.36Wなので安全マージンを考慮して定格1Wの酸化金属皮膜抵抗を使用しました。 じっさいにテストしてみたところ160mA流れていますが誤差の範囲。 この50mm×20mmのCOB LEDの定格電圧と定格電流は仮定どおり12V 150mAのようです。 あと当然ですが長時間の点灯も問題ありませんでした。 ただ抵抗による電流制御は温度の影響を受けます。夏場の暑い中では抵抗の温度が上がり抵抗値が下がることで電流が多く流れてCOB LEDが焼き付き切れてしまう可能性があります。 その場合は抵抗値を上げて電流をセーブする必要があるかと思います。


■LEDドライバーによる電流制御

ルームランプをCOB LEDにする場合の電流制御

LEDドライバーは温度の影響を受けずに一定の電力を維持してくれるので安全面を考慮すると抵抗よりLEDドライバーで制御することをお勧めします。


ルームランプをCOB LEDにする場合の電流制御

写真は入力電圧12-30Vで出力が約2W(14.4V時に150mA)のLEDドライバーです。COB LEDの表面温度は50℃ほどです。


ルームランプをCOB LEDにする場合の電流制御

入力電圧12-30Vで出力が約3W(14.4V時に200mA)のLEDドライバー。COB LEDの表面温度は70℃ほどです。 抵抗と違って温度によって出力電流値が変動しないため安全マージンが削れます。 長時間の点灯も問題なかったので、LEDドライバーで制御をする場合は、 200mAのLEDドライバーでより明るく点灯させても大丈夫だと思います。


ルームランプをCOB LEDにする場合の電流制御

入力電圧12-30Vで出力が約4.5W(14.4V時に300mA)のLEDドライバー。COB LEDの表面温度は80℃ほどです。 ここまで電流を流す場合はCOB LEDの裏面にヒートシンクを装着して冷却すべきかと思います。 ※冷却対策をとらないと焼損すると思います。